【業務請負・派遣業向け】業務請負及び人材派遣管理を行うシステムに必要な機能、検討・選定時のポイントについて
ビーブレイクシステムズは業務請負などプロジェクト毎の原価管理を中心機能としたクラウド型ERPパッケージシステムである「MA-EYES(エムエーアイズ)」を開発・販売し、主な原価が人件費である企業を中心に導入しています。
また、MA-EYESには人材派遣業務の管理に特化した機能も搭載されているため、業務請負だけでなく人材派遣業を行っている企業からも引き合いがあります。
今回はこれまでの商談内容を基に、業務請負や人材派遣業務を行うシステムに必要な機能について紹介したいと思います。
目次
クラウド型ERPパッケージシステム『MA-EYES(エムエーアイズ)』について
MA-EYESは、プロジェクト毎の原価予定と対する実績を正確に管理することのできるプロジェクト管理機能を中心としたクラウド型ERPパッケージです。
自由度の高さが特長であり、画面項目の追加や帳票フォーマットの追加・修正ができる他、パッケージシステムでありながら業務に合わせたカスタマイズも柔軟に行うことが可能です。
また、派遣業特有のスタッフの管理、案件とスタッフのマッチング、各種契約書類の出力機能など、派遣に関する一連の管理機能も搭載していることも特長です。
申請・承認機能を始め、権限設定機能やログ管理機能、各種履歴確認機能なども搭載されており、内部統制へも対応したシステムでもあります。
一般的な派遣管理システムでできること
ここからは一般的な派遣管理システムに搭載されている機能について紹介します。
派遣スタッフの管理
スタッフの氏名・生年月日などの基本情報や、スキル、案件の希望条件、これまでの派遣実績などを管理する機能です。システムでは稼働しているスタッフだけでなく非稼働スタッフも管理するため、膨大な人数を管理する必要があります。
案件管理機能
スタッフへ紹介することのできる案件(契約)を管理する機能です。
案件の勤務地や契約期間などの基本情報の他、引き当てられたスタッフ情報、得意先への請求予定や入金予定情報も管理します。
製品によっては受注した案件だけでなく、営業段階の情報(引き合い情報)も管理することができる製品もあります。
マッチング機能
派遣管理システムで最重要機能であると言っても過言ではない機能です。
スタッフ情報に登録されたスキルや希望条件に対して案件をマッチングさせる機能と、逆に案件の条件に対しスタッフをマッチングさせる機能があります。
勤怠・給与管理機能
派遣先毎に異なる勤務形態であっても、正しく勤怠管理を行うことができる機能です。
登録された勤怠情報より給与計算を行います。
派遣業では日払いや週払いなどあり、様々な支払いへ対応が必要となることから、基本的には派遣管理システムには給与計算機能が搭載されています。
また、派遣先の勤怠管理システムにて勤怠情報を管理するケースもあり、その場合は派遣先勤怠管理システムから出力された勤怠情報を取り込み、給与計算を行う場合もあります。
法定書類作成機能
登録された案件(契約)や派遣対象となるスタッフ情報などより、労働者派遣契約書や就業条件通知書など派遣法で定められた書類を出力する機能です。
各種法定書類を登録された情報よりシステムが自動で作成するため、人為的なミスが減り作成業務の負荷を削減することが可能となります。
マイページ機能
スタッフ毎に提供されるマイページ機能です。
マッチングされた案件の情報や派遣元からの各種連絡事項の表示、給与情報の確認などを確認することができます。
業務請負で求められる機能
派遣業だけでなく業務請負も行っている企業の場合、業務請負管理システムに求められる主な機能は以下の通りです。
営業情報管理機能
営業段階の情報を受注確度毎に管理し、顧客へ提示する見積情報などを管理する機能です。
受注見込の集計や、提示した見積の結果(受注・失注・再見積)など営業情報を確認する際に利用します。
プロジェクト管理機能
受注した業務請負(プロジェクト)の情報を管理する機能です。
契約情報、請求予定情報の他、携わるスタッフ、各種費用の発生予定情報を登録し、それらに対する実績も管理します。この機能によりプロジェクト単位で原価の予実や収支を確認することができます。
購買・経費管理
購買管理では仕入先に対する発注情報の登録及び社内稟議について管理し、経費管理機能では仕入に対する支払や交通費など立替経費の精算などを行います。
経費申請が行われるとプロジェクトの実績原価として計上される製品もあります。
勤怠・作業実績管理
勤怠とプロジェクト毎の作業実績を管理する機能です。
出勤・退勤情報の登録、休暇・残業申請、勤務時間から算出された作業時間を携わったプロジェクトへ割り振るなどの機能などが含まれます。なお、プロジェクト毎に割り振られた作業時間をベースに人件費が計算されます。
業務請負と人材派遣管理機能が搭載されたシステムを導入することで得られるメリット
派遣業務と業務請負の管理をシステム化する際に検討されるパターンとしては、
- 派遣管理システムに対し運用回避として業務請負を管理する
- 業務請負は別のシステム(Excel含む)で管理する
- 派遣も業務請負も1つのシステムで管理できる製品を検討する
が考えられます。
派遣管理システムに対し運用回避にて業務請負を管理する場合、管理できる業務の範囲が部分的となりシステム外でも補足情報を管理する必要があります。
別々のシステムで管理する場合ではそれぞれのシステムへログインしスタッフなどの各種マスタを始め様々な情報を2重入力する必要があり、また、経営分析資料を作成する際の集計作業に大きな負荷が生じます。
業務請負と人材派遣管理を1つのシステムでまとめられるのであれば、重複入力や情報の一元管理により集計作業の負荷を大きく削減できるため、理想です。
実際に業務請負も人材派遣も1つのシステムで管理できる製品は存在するので理想を実現することは可能です。
業務請負・人材派遣管理システムの検討・選定のポイント
まず、そもそも業務請負と人材派遣を1つのシステムで管理する必要があるかを検討します。
人材派遣業が主要事業であり、業務請負がイレギュラーまたは数が少ないのであれば人材派遣業に特化した製品を選定し、運用回避またはシステム外で管理することを検討した方が良いと考えます。
どちらも主要事業である場合、業務請負と人材派遣を1つのシステムで管理する前提でシステムを検討した方が良いと考えます。ただしその場合でも自社で管理している全ての業務を網羅することのできるシステムを見つけるのは中々難しいので、例えば業務請負管理機能に重きを置いた場合ではそちらの充実度を検討のメインとし、人材派遣管理機能の一部業務は負荷のない範囲で運用回避策を検討するなど、どちらの業務に重きを置くかを検討することも重要なポイントです。運用回避策を検討した場合でもそれぞれの業務を管理するための機能は搭載されているため、運用回避が必要となる範囲は少なく、得られるメリットは十分あると考えます。
同一システムであれば各種マスタは共通化できることが一般的ですが、稀に同じ製品であっても機能単位でパッケージ化しているためマスタの共通化ができない場合もあります。マスタが共通化できない場合では得られるメリット(2重入力の排除)も少なくなってしまうため、検討・選定のポイントとして取り扱いベンダーへの確認が必要になります。
最後に、システム稼働時期についてです。
業務請負と人材派遣を同じタイミングで稼働させる場合、業務管理方法を変更する範囲が非常に広くなり、場合によっては現場に混乱を与えてしまう可能性があります。まずは業務請負について導入・稼働させ、稼働後に人材派遣について導入を開始するなど、段階導入を検討してもいいでしょう。
最後に
今回は業務請負や派遣業務を行われている企業に向け、業務請負及び人材派遣管理のシステムに必要な機能とシステムの検討・選定のポイントについて紹介しました。
業務請負や人材派遣管理システムについて導入の検討または選定をされている皆様へ本記事が参考情報として少しでも役立てば幸いです。
また、記事の中でご紹介したERPパッケージシステム『MA-EYES(エムエーアイズ)』についてご興味いただけましたら、下記よりお気軽にお問い合わせください。
MA-EYESに関するお問い合わせ
※掲載されている商品名またはサービスなどの名称は、各社の商標または登録商標です。
筆者プロフィール
- 統合型基幹業務パッケージ(ERP)「MA-EYES(エムエーアイズ)」 及びクラウド上で提供されているマネジメントツールをご提案する「コネクテッド・クラウド」の営業を担当しております。
MA-EYES:https://www.bbreak.co.jp/maeyes/
コネクテッド・クラウド:https://www.bbreak.co.jp/connectedcloud/
【オンラインセミナー定期開催中】法改正、IT導入補助金、内部統制、業務の効率化など
いま解決したい課題のヒントになるかもしれません。ぜひお気軽ご参加ください!