【システム開発業向け】物販管理を行うシステムに必要な機能、検討・選定時のポイントについて

ビーブレイクシステムズはプロジェクト毎の原価管理を中心機能としたクラウド型ERPパッケージシステムである「MA-EYES(エムエーアイズ)」を開発・販売しており、システム開発業やコンサル業など主な原価が人件費である企業を中心に導入されています。

また、MA-EYESには物品販売に特化した在庫管理機能も搭載されているため、例えば請け負ったシステム開発とともにサーバ機器なども併せて販売するような、物販業務への対応も可能です。

今回はこれまでの商談内容を基に、システム開発業向けの物販管理システムに必要な機能について紹介したいと思います。

クラウド型ERPパッケージシステム『MA-EYES(エムエーアイズ)』について

MA-EYESはプロジェクト毎の原価予定と対する実績を正確に管理することのできるプロジェクト管理機能を中心としたクラウド型ERPパッケージです。

自由度の高さが特長であり、画面項目の追加や帳票フォーマットの追加・修正ができる他、パッケージシステムでありながら業務に合わせたカスタマイズも柔軟に行うことが可能です。

また、在庫及び物品販売管理機能も搭載されていることからシステム開発だけでなくサーバ機器などの商品を販売する業務へ対応できることも特長です。

申請・承認機能を始め、権限設定機能やログ管理機能、各種履歴確認機能なども搭載されており、内部統制にも対応しています。

 

一般的な物販管理システムでできること

ここからは物販管理システムに搭載されている一般的な機能について紹介します。

 

商品マスタ

商品のマスタを管理する機能です。商品の基本情報の他、販売価格や発注点などの管理も行います。複数の商品を1つの商品としてマスタ化することも可能です。セット商品の対象となる商品を指定しセット商品化を行います。

 

在庫数量照会

商品マスタに登録されている商品の在庫数量を確認する機能です。発注点に対する現在個数との差異(発注点差異がマイナスであれば早急に在庫品として発注する必要がある)の確認も可能です。複数の拠点(倉庫)で在庫を管理している場合は拠点毎に在庫数量を確認することもできます。

 

在庫品発注・入庫

在庫品として仕入先へ発注するための機能です。仕入先より納品されたら検収処理を行い、拠点毎に入庫処理を行うことが可能です。

 

引当処理

顧客より注文を受け出荷対象となる商品を倉庫にある実在庫数から減少させ、販売可能な在庫数(有効在庫数)の確認を行う機能です。まだ注文は受けていないが販売予定があるため出荷されないよう在庫を確保したい場合などに用いられる仮引当機能もあります。

 

出荷指示

引当処理が行われた商品を出荷するための機能です。倉庫の出荷担当者へ出荷対象となる商品と数量を通知するピッキングリストを出力することも可能です。

 

棚卸

倉庫にある実在庫数を数えシステムに登録されている在庫数を調整する(棚卸)ための機能です。棚卸対象商品リストを出力し棚卸結果を登録、棚卸結果を取り込みシステムの在庫数を実際の在庫数に合わせることが可能です。

 

在庫移動

倉庫間で在庫を移動させる機能です。実際に商品が別倉庫へ移動されると移動元の在庫数は減少し、移動先では増加します。なんらかの理由で廃棄処理が必要になった場合でもこの機能を利用し処理します。

 

在庫評価設定

在庫評価方法として移動平均法や先入先出法などより、採用する評価方法を選択し設定することが可能です。

 

システム開発業ではプロジェクト管理と物販管理は同一システムにするべきか

システム開発を行われている企業で物品販売業務を管理するシステムが必要になる主なケースとしては、請け負ったシステム開発とともにサーバ機器や表計算ソフトなどのライセンスを併せて販売・納品している場合です。

請け負ったシステム開発の管理についてはプロジェクトとしてシステムへ登録しそれ毎に原価の予定(アサインや外注費など)を管理、対する実績もプロジェクト単位で管理する必要があります。プロジェクト毎の収支管理や進行基準売上の計算を正確に負荷なく管理するにはシステムの導入は必要不可欠です。

 

物品販売については、販売する機会や商品の種類が少ないのであれば別途Excelなどで管理しても良いと思います(システムで管理するにはマスタの登録や引当処理などが必要になり、場合によってはシステムで管理する方が業務管理の負荷を生じさせてしまう場合もあります)。ただし、販売頻度が多く商品の種類も多岐にわたる場合には、システムを導入することで物品販売業務を効率的に管理できるようになります。

 

また、システム開発業務と物品販売業務を個別のシステムで管理しているとプロジェクト全体の収支を確認するには必ずそれぞれのシステムから必要な情報を集め、マージする作業が必要になります。

マスタデータなどもそれぞれ管理しなければならず、少なからず重複登録が生じます。

 

このようにシステム開発とともに物品販売の頻度も多い企業では、各種情報が統一され、一連の流れの中で業務管理を完結できるシステムが望ましく、物販管理機能が搭載されたプロジェクト管理システムを導入することで得られるメリットが多くあるため、システム開発業ではプロジェクト管理と物販管理は同一システムにて管理すべきだと考えます。

 

物販管理システムの検討・選定のポイント

まず、「どこまでシステムで管理をするか」について検討します。

システム開発とともにサーバなどの販売も行っているものの常に倉庫へ在庫として保管しているわけではなく、開発したシステムの納品に合わせて仕入を行い倉庫へ保管されることなく納品している場合や、そもそも現物管理が不要なofficeツールのライセンスなどの場合では商品マスタや保有数量及び販売数量の管理を行う程度の機能があれば良く、引当や出荷指示、棚卸機能までは不要となるケースが多いです。

物品販売の頻度や商品数が多い場合には、引当や出荷指示を効率的に行うことができる機能が必要です。例えば引当処理や出荷指示を受注の単位でしか行えない場合には、日々の受注件数が多ければ多いほどシステムへの登録負荷が生じます。引当や出荷指示などを一括で処理することができる機能の有無は確認すべきポイントとなります。

 

次に、受注したが有効在庫数が足りず出荷できなかった場合の受注残管理機能についてです。

システム開発業での”受注残”と言えば受注に対する未請求や、進行基準売上残(受注総額-進行基準売上額)を指しますが、物販においては何らかの理由で出荷できなかった受注を指します。

受注残について商品入荷後に再度出荷指示を行うのか、受注をキャンセルし商品入荷後に再度注文を受け出荷指示を行うかを選択できる機能が必要です。

 

最後に分析機能です。

プロジェクト毎の収支の他、販売した物品の収支も含めてそのプロジェクト全体の状況を確認することができる分析機能はもちろん、受注傾向や受注数の多い商品や反対に販売されずに滞留品となっている商品、利益率の高い商品はどれなのか、などの分析機能の有無も選定のポイントになります。

 

システム開発業の物品販売管理においては機能がありすぎても機能過多となり業務管理上支障がでるケースもあるため、どこまでの機能が必要でどこまでは不要なのか、自社業務にあった機能を利用することのできるシステムを選定することも重要なポイントとなります。

 

最後に

今回はシステム開発とともに物品販売業務も行われている企業に向け、物販管理システムに必要な機能とシステムの検討・選定のポイントについて紹介しました。

物品販売業務を管理するシステムを検討または選定をされている皆様へ本記事が参考情報として少しでも役立てば幸いです。

 

また、記事の中でご紹介したERPパッケージシステム『MA-EYES(エムエーアイズ)』についてご興味いただけましたら、下記よりお気軽にお問い合わせください。

 

MA-EYESに関するお問い合わせ

 

※掲載されている商品名またはサービスなどの名称は、各社の商標または登録商標です。

筆者プロフィール

fmhy
fmhyビーブレイクシステムズ
統合型基幹業務パッケージ(ERP)「MA-EYES(エムエーアイズ)」 及びクラウド上で提供されているマネジメントツールをご提案する「コネクテッド・クラウド」の営業を担当しております。

MA-EYES:https://www.bbreak.co.jp/maeyes/
コネクテッド・クラウド:https://www.bbreak.co.jp/connectedcloud/

【オンラインセミナー定期開催中】法改正、IT導入補助金、内部統制、業務の効率化など

ビーブレイクシステムズでは法制度改正へのITでの対応や業務の効率化に役立つツールに関するセミナーなどを定期的に開催中です。
いま解決したい課題のヒントになるかもしれません。ぜひお気軽ご参加ください!