IPO企業による上場後のERP導入・稼働<ERP導入事例2>

毎年新たに100社前後の上場企業が誕生しており、上場準備企業を含めるとそれ以上の企業が存在しています。

本記事では、上場準備企業の担当者に向けて、多くの上場または上場準備企業にて導入実績がある当社ERP製品『MA-EYES』の事例を参考にしながら、上場準備企業がどのようなタイミングで製品を選定し導入したのかをまとめてみたいと思います。

前回は、申請期のERP導入について紹介しましたが、今回は上場後にERPを導入し稼働した事例を紹介します。

 

統合型業務管理システム『MA-EYES(エムエーアイズ)』について

まずは今回事例として紹介するMA-EYESについて簡単に紹介します。

MA-EYESはプロジェクト毎の原価管理を中心機能として、各種業務を支える様々な機能が豊富に搭載された統合型基幹業務システム(ERP)です。MA-EYESには申請・承認機能を始め、権限設定機能やログ管理機能、各種履歴確認機能なども搭載されており、内部統制へも対応したシステムであることから、上場企業や上場準備企業に多く導入いただいています。

 

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上場と業務管理システムの導入について

上場する場合、開示書類に記載された数字が正しいものであることを証明するため、内部統制への対応が必須となります。

業務管理システムを導入していなくても開示書類へ記載された数字が正しいことが証明できればシステムを導入しなくても上場すること自体は可能ですが、業務管理システムを導入することで各種情報を効率的且つ正確に数字を管理できるようになります。

また、権限設定による利用機能の制御、ワークフローや変更履歴などの情報により登録された情報の正確性や正当性を負荷なく証明することが可能になるため、上場には業務管理システムの導入は非常に重要なツールであると言えます。

 

参考記事:

内部統制体制の構築と業務管理システム

 

業務管理システムの導入のタイミングについて

先にも記載した通り、開示書類に記載された内容が正しいことを証明できれば上場するために業務管理システムを新たに導入する必要はなく、現行の管理方法にて上場を実現することは可能ではあります。また、例えば上場時には業務単位で複数のシステムにて業務を管理していた場合でも、上場後に業務効率化のために統合型の基幹業務システムを導入し管理することも可能です。MA-EYESの導入企業のなかには、上場までは業務毎に自社で開発されたシステムにて業務管理を行い、上場後にMA-EYESを稼働した企業もあります。

 

上場企業のERPの検討・導入事例

ここからは上場申請と並行してERPを選定、MA-EYESを採用し、上場後にMA-EYESを稼働した企業の事例を紹介します。

導入企業情報

業種:システム開発業

社員数:500-600名

 

導入機能範囲

  • 案件商談管理
  • プロジェクト管理
  • 勤怠・工数管理
  • 購買管理
  • 経費管理

 

導入の目的

  • 業務毎に自社で開発した各種業務管理システムの統一
  • 上場後の効率的且つ正確な情報管理を行う

 

検討から稼働までの流れ

  • 上場前々期・・・ERP取り扱いベンダーへ 問い合わせ及び資料請求
  • 上場直前期・・・ERP製品検討
  • 上場申請期・・・ERP選定(MA-EYESを採用)
  • 上場1年目・・・MA-EYES 導入プロジェクト開始
  • 上場2年目・・・MA-EYES稼働

 

上場前々期

上場後の業務管理システムとして現行の自社開発システムを継続利用するのか、新たなシステムを導入するのかを検討すべく、新システム導入プロジェクトチームを発足、RFP作成の準備を進めながらプロジェクト毎の原価管理もできるERPを販売しているベンダーへ問い合わせを行い、製品に関する情報収集を開始しました。

情報収集と並行し、新システムに求める要望の取りまとめや精査が行われ、検討対象として絞られたベンダーに対し、完成したRFPを配布し提案依頼を行いました。

 

上場直前期

検討対象として残した製品についてベンダーと打ち合わせを重ね、要件とシステムの機能に乖離があればどのように管理していくか検討を進めていきました。

また、新システム導入後に現行の管理方法と異なる場合には監査法人に確認し、新システムにてどのように管理すべきか方針を決定していきました。

 

上場申請期

新システムに求める要件に対する提案内容やシステム切り替えによる影響範囲、費用、導入スケジュールなど総合的な判断により現行システムのリプレイスを決定、それとともに上場後の業務管理システムとしてMA-EYESが選定されました。

これまでの製品検討プロジェクトチームを中心に新たにMA-EYES導入プロジェクトチームが発足され、導入に向け体制が整えられました。

 

上場1年目

業務毎に要件定義を実施、MA-EYESの利用方法や各種設定内容、カスタマイズ部分に関する要件確認及び検討などが改めて実施され、ここでも必要に応じて監査法人に確認を取りながらMA-EYES導入プロジェクトが進んでいきました。

 

上場2年目

要件定義にて決定した仕様に基づき当社にて設定・開発を行いMA-EYESを納品、受け入れテスト、並行稼働、ユーザ教育などを経て、上場2年目にMA-EYESが稼働しました。

 

 

最後に

今回は、上場前にERP導入の検討を開始し上場後に稼働させた事例について紹介しました。IPO準備企業の皆様へ本記事が参考情報として少しでも役立てば幸いです。

また、記事の中でご紹介したERPパッケージシステム『MA-EYES』についてご興味いただけましたら、お気軽にお問い合わせください。

 

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筆者プロフィール

fmhy
fmhyビーブレイクシステムズ
統合型基幹業務パッケージ(ERP)「MA-EYES(エムエーアイズ)」 及びクラウド上で提供されているマネジメントツールをご提案する「コネクテッド・クラウド」の営業を担当しております。

MA-EYES:https://www.bbreak.co.jp/maeyes/
コネクテッド・クラウド:https://www.bbreak.co.jp/connectedcloud/

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