作業ごとの単価管理を実現したデジタルコンテンツ制作会社へのERP導入事例<ERP導入事例9>

ビーブレイクシステムズの製品MA-EYES(エムエーアイズ)は、プロジェクト管理を中心に様々な機能を備えています。「プロジェクト管理」といっても、この言葉から連想する内容は個々人によりかなり異なります。MA-EYESにおける「プロジェクト管理」とは主に「プロジェクトの収支の管理」であり、特に社内の人件費が主たる原価となる業種に向いています。

今回は、そのような業種のひとつである「デジタルコンテンツ制作業」の事例をご紹介します。

なお、ここでいう「デジタルコンテンツ制作業」とは、CG映画やポピュラー音楽制作等、大衆に広く販売・公開されるエンターテイメントではなく、WEBサイトの制作や、企業が自社PRのために制作するショートアニメーション動画など、BtoBにおけるコンテンツ制作を想定しています。

 

統合型業務管理システム『MA-EYES』について

導入事例の対象製品として紹介する統合型業務管理システム(ERP)のMA-EYESについて簡単に紹介します。

MA-EYESは当社が自社で開発・販売を行っている、プロジェクト毎のアサイン予定や外注予定などの原価予定と対する実績を正確に管理することができるプロジェクト管理機能を中心としたクラウド型ERPパッケージです。

申請・承認機能を始め、権限設定機能やログ管理機能、各種履歴管理機能なども搭載されているため、内部統制にも対応したシステムです。

 

事例企業

  • 業種:WEB制作/WEBマーケティング業
  • 利用者数:約100人
  • 売上高:20億

 

システム利用状況

  • 独自開発のシステムを利用

 

導入前の課題

  • 現行システムが老朽化し、レスポンスや操作性の低下、保守の難しさ等を考慮し、システムを刷新する必要があった
  • クラウドシステム等を導入し、サーバの運用を手放したかった
  • 作業ごとに適切な業務依頼、成果の管理をしたい
  • 内部統制の強化を図りたい

 

デジタルコンテンツ制作業によく見られる特徴

別の事例でも言及していますが、デジタルコンテンツ制作業と同様の労働集約産業として、MA-EYESの導入も多いシステム開発会社やコンサルティング会社は、1件1件がオーダーメイド的といいますか、基本的に個別見積形式になっている場合が多いです。

評価も具体的な作業を積み上げる定量的なものではなく「この案件で6割貢献した」という形で、数字に変換はしていますが定性的に行っている印象があります。

 

参考記事:
不規則な売上計上や、独自の個人実績管理を実現したコンサルティング会社へのERP導入 <ERP導入事例6>

 

一方、制作系の会社ではまず、「作業指示書をシステムから出力したい」という要望がとても多いです。他の業種ではあまり見られません。

WEB制作や動画制作等、あるいは展示会のブース制作業などもそうですが、制作内容の大枠はパッケージング化されており、それに加え顧客ごとの細かい仕様の違いを指示書に記載して、社内の制作部署に発注するという形を取っているようです。そういった社内発注の考え方も、非常に多いです。

 

また、それに伴い評価も、どの作業をどれくらいしたか、という形で定量的に行っている企業もあります。

本案件でも、作業ごとに単価が設定されており、そちらを用いて制作担当の個人評価に利用しています。このような会社固有の要件を標準パッケージで満たすのは難しいですが、今回の事例はMA-EYESのカスタマイズ性を活かし、比較的低コストで要件を満たすことできた事例になります。

 

システム導入範囲と実現した内容

導入したシステムの概要図は以下のとおりです。

 

・見込情報から、案件、注文、売上、発注、納品、検収など一連の業務の管理を行う

MA-EYESの導入範囲としては一般的な範囲です。工数管理は行っていません(その理由は後述)。

 

・登録した各種情報を基に分析レポートの出力が可能

会社独自のリポートは、標準帳票では難しいのでカスタマイズで対応する場合が多いです。

 

・注文に対して担当者を設定可能

承認ワークフローに関係しており、内部統制のために必要な機能です。

 

・作業項目単位で単価を設定可能とすることで、案件量に応じた成績評価が可能

本事例では、作業に費やした時間は管理しておらず、社内発注のような形で社内の制作担当に業務を依頼します。案件をこなした数が成績評価の基礎となります。

 

・ホスティングサービスの提供により、クラウド環境にてシステムを利用

MA-EYESにはSaaSサービスもありますが、本件は作業項目の追加や評価等、独自のカスタマイズが発生する等の理由により、SaaSでの提供ではありませんでした。しかし、動作環境を提供するホスティングサービスを用いることで、顧客の運用負担をなくすことができます。

 

是非、お問い合わせください

今回はデジタルコンテンツ制作会社へのクラウド型ERPパッケージシステムの導入事例について紹介しました。システムの導入や利用中システムのリプレイスを検討されている皆様へ本記事が参考情報として少しでも役立てば幸いです。

 

また、記事の中でご紹介したERPパッケージシステム『MA-EYES(エムエーアイズ)』についてご興味いただけましたら、下記よりお気軽にお問い合わせください。

 

 

MA-EYESに関するお問い合わせ

 

※掲載されている商品名またはサービスなどの名称は、各社の商標または登録商標です。

 

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