RPA技術者検定エキスパートとは 概要から傾向、対策まで

国内シェアNo1のRPAツール「WinActor」に、技術試験があることをご存知でしょうか。現時点では唯一の、RPAの開発・運用に関する資格試験であり、難易度に合わせて入門、アソシエイト、エキスパート、プロフェッショナル(準備中)の4段階があります。詳細は過去記事をご覧ください。

 

エキスパート試験では、実際の運用を想定したシナリオ作成および追加問題が出題されますので、資格取得により実務レベルでのシナリオ開発・運用能力を証明するものと考えることができます。WinActorの開発や運用に関わる職種の方、またはそれを目指す方は、ぜひとも取得しておきたい資格です。

 

しかし、2018年4月に始まったばかりの資格試験であるためか、試験に関する情報がまだ少ないのが実状です。エキスパート試験は出題範囲が広く、実技試験でもあるため、事前の対策をしっかりと行う必要があります。そこで、本記事では、2019年2月に受験し合格した筆者が、エキスパート試験の概要や傾向、対策についてお伝えしたいと思います。

 

エキスパート試験試験 概要

受験対象

WinActorを実際に業務利用し、シナリオ変更やトラブル対応の経験がある方を受験対象としています。受験の条件はありませんが、WinActorの操作にある程度習熟している方向けの試験となります。

 

試験形式、合格点

実際にWinActorを操作し、指定された業務を実行するシナリオを作成する実技試験です。

問題数は、公式HP上は全5問と記載がありますが、実際の出題傾向は全4問です。

シナリオを新規作成する問題が2問、すでに作成されているシナリオに仕様を追加する問題が2問出題されています。

合格点は60点です。ただし、試験の難易度によって多少前後する可能性があります。

 

試験範囲

WinActorの基本機能をまんべんなく利用した、シナリオ作成および追加が出題されます。WinActorを利用し、データの投入や転記、Web操作を行うことを想定しています。

操作対象のアプリケーションは、主にMicrosoft Office製品(IE、Excel、Word、メモ帳)です。メールの送受信やJava関連、外部サービスの連携等、Microsoft Office製品以外のアプリケーション操作は試験範囲外になっています。

 

なお、2019年6月にWinActorのバージョンアップがありましたが、2019年9月に予定されている試験で利用するWinActorのバージョンは、アップデート前のバージョンのようです。すでにご自身の利用環境で、最新のものへバージョンアップを実施している場合にはご注意ください。

エキスパート試験 傾向と対策

難易度

実務レベルを想定していることもあり、決して易しいとは言えない難易度と考えます。

実装すべきシナリオ自体は、操作対象アプリケーションが限定されていることもあり、複雑なものではありません。ただし、120分という限られた試験時間内で、新規2つ、追加2つのシナリオを完成させるのは大変です。

非エンジニアの方、またはエンジニアであっても、WinActorの操作にあまり慣れていない方は、与えられた課題から素早くシナリオを組み立てるためのトレーニングが必要です。

 

普段からWinActorに定期的に触れて操作に慣れている方は、スクリプトの改変を行うこともあるかと思いますが、試験ではスクリプトの改変が禁止されているためご注意ください。また、問題内に使用するライブラリや機能の指定がされているケースもあります。実務で利用する機能およびライブラリは偏りがちなので、出題範囲をまんべんなく学習する必要があります。

対策-学習範囲

試験範囲となっているWinActorの基本操作を理解し、実際にシナリオ上で利用できる必要があります。

IEモード、ライブラリ、画像マッチング、例外処理や監視ルールなどを一通り学習しましょう。試験中に、どのライブラリ、あるいは機能を利用すれば実装できるか判断する必要があるので、似たようなライブラリの相違点も含め、設定項目までしっかりと確認しておくことが大事です。

 

ライブラリについては数も多く、学習が大変かと思います。まんべんなく学習することが前提ではありますが、特に重要と思われるライブラリはExcel操作、IE操作、文字列操作、日付関連です。

試験問題には必ずExcel操作およびIE操作が含まれていることを考えると、2つのアプリケーション操作に関するライブラリの学習は必須です。Excel操作はライブラリの数も多く、似たようなシナリオであっても利用するライブラリが異なるケースがあるため、重点的な対策が必要です。IE操作は、自動記録が反応しなかった際の対策や、自動記録後に設定値の変更が必要になる場合も含めて、対策しておくとよいでしょう。

 

取得した値を分割して変数化する、値を組み合わせてファイルパスを生成する、データを整形するなどの問題が頻出しているため、文字列操作のライブラリが重要です。また、データの保存時期やデータの登録期間などを登録する、データの収集日を利用してファイル名につけるなどの問題が頻出しているため、日付関連のライブラリも重要です。

 

また、試験対策に利用できる参考書として、第1回~第3回の試験問題と回答、解説を収録した過去問集が電子書籍で販売されています。こちらを一通り学習することで、時間配分や出題傾向を掴むことができます。

 

対策-時間配分と取り組み方

試験問題は全4問ですが、点数配分として基本点と追加点があります。筆者の受験回では、配点は一律で基本点15点、追加点10点、ただし追加点は基本点が0点の場合加点されない、というものでした。

 

従って、まずは基本点で要求されているシナリオを作成し、基本点を確保することが大切です。試験問題で求められる要件を実現する方法はひとつではないので、たとえ力技でも、まずは一旦作成してみることが肝要です。

 

実際の運用では、後のメンテナンス性も考慮したシナリオ作りが大切ですが、試験ではそこまで高いレベルのメンテナンス性は求められない(追加仕様として求められることはあります)ので、「最低限の要求を満たし、動くシナリオを作成する」という意識が大切です。

 

また、今後も配点が踏襲されるとすれば、シナリオの「作成」も「追加」も配点は同じです。「追加」のほうが実装すべきシナリオは短いので、まずは「追加」の問題で点数を確保することも合格するための戦略のひとつになります。

 

現在の配点基準であれば、問題をまるまる一問解答しなくても合格点に達することはできます。なので、試験が開始したらまずは問題に一通り目を通し、取り組みやすそうな問題から手をつける、つまってしまった問題は飛ばすなどの判断が必要です。

 

 

受験/合格による効果

WinActorの主要機能が試験範囲となっているので、実業務では触れていない機能・ライブラリがあれば、それらの勉強になり、WinActorへの理解が深まります。

特に例外処理や監視ルール系は、チュートリアルや簡易マニュアルに記載がなく、初学段階では触れない機能になるかと思いますので、利用方法を身につけるための良い機会になるかと思います。

試験問題は、実際の利用場面を想定したものとなっています。また、ファイルパスの作り方、変数の作り方など、WinActorでデータを取り扱う際のポイントなども問題に含まれているので、実際の業務で活かせるシナリオ作成のポイントを得ることができます。今までWinActorで思うように実現できなかった業務があれば、それらを実現するためのヒントとなるかもしれません。

 

早めの受験を

RPA技術者認定試験は、2018年4月より開始された新しい試験ですが、RPA需要が高まっていることもあってか、受験申込み開始後、すぐに枠が埋まってしまうほど人気です。実技試験のため、受験枠の大幅増加も難しいものと思われます。また、バージョンアップによって、新機能が次々と追加されていますので、今後、試験範囲が拡大する可能性もあります。早めの受験、合格をおすすめいたします。

 

RPA技術者検定 公式サイト

http://watest.jp/index.html

業務の自動化を実現する「WinActor」

WinActorは純国産RPAソリューションです。Excel、ブラウザ、業務システム等、Windows端末から操作可能なアプリケーションの操作をシナリオとして学習し、PC操作を自動化するソフトウェア型のロボットです。

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