ルールに則った売上/原価計上と内部統制を実現したインターネット広告会社へのERP導入事例<ERP導入事例8>

ビーブレイクシステムズの製品MA-EYES(エムエーアイズ)は、広告業向けのテンプレートがあり、広告業への導入実績が数多くあります。

広告業には、セールスプロモーションや交通広告、雑誌広告など、さまざまなジャンルがありますが、今回は広告業の中でMA-EYESの導入実績が一番多いインターネット広告会社の事例を紹介します。

 

統合型業務管理システム『MA-EYES』について

導入事例の対象製品として紹介する統合型業務管理システム(ERP)のMA-EYESについて簡単に紹介します。

MA-EYESは当社が自社で開発・販売を行っている、プロジェクト毎のアサイン予定や外注予定などの原価予定と対する実績を正確に管理することができるプロジェクト管理機能を中心としたクラウド型ERPパッケージです。

申請・承認機能を始め、権限設定機能やログ管理機能、各種履歴管理機能なども搭載されているため、内部統制にも対応したシステムです。

 

事例企業

  • 業種:インターネット広告業
  • 社員数:約100人
  • 売上高:非公開

 

システム利用状況

  • 主にファイルメーカーを用いて販売管理業務を行っている

 

導入前の課題

  • 商品ごとの売上/原価管理が統一したルールで行えておらず、業績を正しく把握することができていなかった
  • 職務権限に基づくワークフローの設定や、業務の役割分担を徹底することが仕組み上できず、内部統制に困難を抱えていた

 

インターネット広告業に多く見られる課題

インターネット広告業界において代表的な課題は、

商品が大量にあり、また料金計算や計上/請求条件が異なり複雑である

ということで、本事例の企業でも課題のひとつでした。なぜ多くのインターネット広告会社でよくこの課題を耳にするのでしょうか。理由について考えてみました。

 

例えば、テレビの広告の場合は”この番組、この時間帯に何秒何回放送されていくら”、交通広告や看板等であれば”何日掲載して○円”など、インターネット広告以外の広告については比較的簡単に費用を計算できます。

しかしインターネット広告の場合は、他の広告と同じように、”表示期間で課金されるウェブサイトのバナー広告”や、”記事広告を1ヶ月公開すると○円、1記事広告の出稿につき○円”というような固定の金額の広告商品だけでなく、”広告が何回表示されたか(ディスプレイ広告等)”、”何回クリックされたか(リスティング広告等)”、”どの広告経由で購入されたか(アフィリエイト広告等)”といった様々な計測により従量課金で広告費が算出される広告商品もあります。その他にもバナー自体のクリエイティブ制作料金もあるでしょう。さらに媒体の数も多く、どんどん増えます。媒体を横断するDSPというシステムもあり、仕組みは非常に複雑です。

 

また、広告「代理店」というくらいですから、自社で商品を持っているわけではなく、基本的に媒体の仕入が発生しており、顧客に対する条件と仕入先に対する条件が異なる場合もあるでしょう。

 

通常、インターネット広告会社は、顧客の要件に合わせて、様々な手法や広告を組み合わせながら広告プランを提案します。広告一つ一つは安価な場合もあるので、どちらかといえば薄利多売と言えるでしょう。つまり、膨大な種類かつ条件の違う商品を、1社の得意先に対していくつも販売することになります。その提案している広告商品のなかに従量課金による広告商品があれば、請求/売上金額も実績に応じて毎月変わります。

 

そもそもインターネット広告業界自体が「若い業界」なので、勤務している方も若く経験年数が短く、また業務や会社の成長サイクルも早いので人の入れ替わりが激しく、業務定着が難しい状況も往々にしてあるようです。当然、担当者がすべてを把握することは難しく、漏れや間違いが起きやすい土壌があるといえましょう。

 

システム導入範囲と採用効果

導入したシステムの概要図は以下のとおりです。

 

システム導入の効果は、以下のとおりです。

・案件情報から見積、注文、納品、発注、検収、請求、債権・債務など各種業務の一元管理を行うことが可能

本事例のシステムの範囲はMA-EYESの標準的な導入範囲で、今回のシステム化により広告業の一連の業務情報を一つのシステムで管理することができるようになりました。

 

・機能毎に承認を得てから次の機能に流れるフローを実現

権限管理機能により、各ユーザの職位等に合わせて利用できる機能やデータに制限をかけることができます。また、各段階で金額や職位に合わせて適切な承認を取ることで、内部統制を強化することができました。

 

・営業品目マスタで商品種別を設定し、正しい原価把握及び売上の計上が可能

扱う商品によって計上の基準や計算方法が異なりますが、マスタで商品ごとに計上基準等を設定することができるので、現場担当者が商品それぞれの細かい条件を深く理解していなくても、マスタから商品を選択していくことで処理が可能となりました。

また、従量課金の計算においては、毎月媒体から提供される実績データを取り込むことで、売上および仕入金額の自動計算が可能です。

 

・見積書及び発注書のメール送信機能で業務を効率化

MA-EYESに元々備えているメール配信機能に少しカスタマイズを加えて、MA-EYESで承認された内容を元に見積書や発注書の送信機能を設けました。これにより、送付の漏れやミスをなくすとともに、別途メール立ち上げて送信する手間も軽減されています

 

 

是非、お問い合わせください

今回はインターネット広告会社へのクラウド型ERPパッケージシステムの導入事例について紹介しました。

システムの導入や利用中システムのリプレイスを検討されている皆様へ本記事が参考情報として少しでも役立てば幸いです。

 

また、記事の中でご紹介したERPパッケージシステム『MA-EYES(エムエーアイズ)』についてご興味いただけましたら、下記よりお気軽にお問い合わせください。

 

 

MA-EYESに関するお問い合わせ

 

※掲載されている商品名またはサービスなどの名称は、各社の商標または登録商標です。

筆者プロフィール

H.S
H.Sビーブレイクシステムズ
営業職。カレーが好きです。得意技は福岡日帰り出張。

【オンラインセミナー定期開催中】法改正、IT導入補助金、内部統制、業務の効率化など

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