業務管理システム選定時のポイント(3)RFI・RFPの必要性について
現在、Excelからの脱却やシステムの老朽化、法改正対応などを理由に新たな業務管理システムの導入を検討している企業にて、RFIやRFPの必要性について考えている企業担当者はいませんか。
今回は業務管理システムを選定する際のRFIやRFPの必要性について、ビーブレイクシステムズが提供しているクラウド型ERPパッケージシステムMA-EYESの過去の商談から得た気づきをもとに考えてみたいと思います。
目次
クラウド型ERPパッケージシステム『MA-EYES(エムエーアイズ)』について
ビーブレイクシステムズが開発・販売をしているクラウド型基幹業務管理システム(クラウドERP)のMA-EYESについて簡単に紹介します。
MA-EYESは、プロジェクト毎のアサイン予定や外注予定などの原価予定と対する実績を正確に管理することのできるプロジェクト管理機能を中心としたクラウド型ERPパッケージです。自由度の高さが特長であり、画面項目の追加や帳票フォーマットの追加・修正ができるほか、パッケージシステムでありながら業務に合わせたカスタマイズも柔軟に行うことが可能です。また、申請・承認機能を始め、権限設定機能やログ管理機能、各種履歴確認機能なども搭載されており、内部統制へも対応したシステムです。
RFI / RFPとは
RFIとは「 Request For Information」の略であり、「情報提供依頼書」と訳されます。
RFIは、主に検討対象となる機能を有しているシステムを取り扱っている各ベンダーより機能概要・特長・ライセンス形態など対象となる製品の基本情報を取得するためのものです。提供を受けた情報より、継続的に提案を受ける製品とするかを判断することにも利用されます。
RFPとは「Request for Proposal」の略であり、「提案依頼書」と訳されます。
RFPは、検討対象となった製品に関する提案を依頼するもので、システム導入の目的や求める機能・要件・提案方法・提案条件などを記載します。ベンダーへ配布することで正しく伝えるとともに、提案範囲や内容を統一させることで製品の比較を行いやすくすることも目的のひとつになります。提案を行うベンダーとしても、RFPがあると、何もないところからヒアリングを通じて提案内容をまとめる必要がなくなり、提案すべき範囲や要件も明確になることがメリットとなります。
このようにRFIは各ベンダーより製品に関する情報収集を行うことや提案を受ける製品をある程度絞ることが目的であり、RFPでは提案を受けるベンダーへシステム導入の目的や要望などを明確にすることや比較を行いやすくすることが目的となることが、RFIとRFPの違いです。
RFP作成の注意点
RFPを作成するにあたり、記載する機能要件については基本的に各現場より現状の課題や要望などをヒアリングし、まとめる必要があります。
RFP作成者としては自身が携わる業務だけでなく会社全体の業務を把握することが求められるため、作成の負荷も大きく時間も掛かります。新システムの稼働時期を変更できない場合には、RFPの作成に時間が掛かりすぎると提案期間や導入期間に影響し、必要な時間が短くなってしまうことが注意点となります。
ベンダーとしては提案期間が短くなってしまうとRFPに記載されている内容を確認する時間が取れずベンダーが読み取った解釈にて提案内容をまとめざるを得なくなるため、認識に齟齬が出た状態で提案を行うことになります。
正しく伝わり良い提案を受けられた場合でも、新システムの導入期間が短くなると一部の要件を取り下げ稼働後に対応する方針に変更するなど、求める要件を満たせず導入を進めなければならなくなる可能性もあります。
それぞれ余裕を持ったスケジュールで進められるように稼働時期などから逆算しRFPを作成することが理想となります。
RFI / RFPの必要性
注意点こそあるものの、RFIやRFPは選定候補となる製品の情報収集や新システムに求める要求事項を正しくベンダーに伝えることのできる非常に有効な手段です。
検討対象となる製品が数多くある場合、全ての製品の説明を受けるのは非常に時間が掛かりますが、RFIを通じ製品情報を得られるだけでなく事前に説明を受ける製品を絞り込むことができるようになります。逆に製品数が多くない場合には直接説明を受け、自身で継続して提案を受ける製品を絞ることができるためRFIは不要でしょう。
機能範囲が広い統合型業務管理システム(ERP)などを導入する場合には、RFPを作成することで事前に情報をまとめることができ、機能要件についても整理し伝えることができるため、提案を受ける企業だけでなく提案を行うベンダーにとっても認識の齟齬による導入トラブル防止の面からも有効なです。
RFPがあることで社内の課題や要件がまとめられ提案内容に含められていることを明確に示すことができるため、システム選定に関する社内稟議をあげた際に、指摘を受け差し戻されることなく、スムーズに承認される可能性が高くなります。
どんな時でもRFPが必須かというとそういうわけでもありません。たとえば、統合型業務管理システムなどの検討であっても業務に精通した検討担当者が各ベンダーとの商談機会を多く持つことができる場合、業務管理方法を導入するシステムに合わせることで業務の標準化を図ることも目的である場合(一般的に求める機能要件が複雑ではない傾向がある)などは、仮にRFPを作成していなくても、正しく新システムを検討し導入することができる場合もあります。
このようにシステム導入の規模や機能要件などによりRFIやRFPの必要性は異なるため、自社の状況や検討しているシステムにより作成するか否かを検討されてみてはいかがでしょうか、
最後に
今回は業務管理システム選定時のRFI/RFPの必要性について紹介しました。RFIやRFPを作成すべきか迷われている皆様へ本記事が参考情報として少しでも役立てば幸いです。
また、記事の中でご紹介したERPパッケージシステム『MA-EYES(エムエーアイズ)』についてご興味いただけましたら、下記よりお気軽にお問い合わせください。
MA-EYESに関するお問い合わせ
筆者プロフィール
- 統合型基幹業務パッケージ(ERP)「MA-EYES(エムエーアイズ)」 及びクラウド上で提供されているマネジメントツールをご提案する「コネクテッド・クラウド」の営業を担当しております。
MA-EYES:https://www.bbreak.co.jp/maeyes/
コネクテッド・クラウド:https://www.bbreak.co.jp/connectedcloud/
【オンラインセミナー定期開催中】法改正、IT導入補助金、内部統制、業務の効率化など
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