すぐに実務に活かせる資格「VBAエキスパート」試験の概要

VBAエキスパートをご存知でしょうか。VBAとは「Visual Basic for Applications」の略で、マイクロソフト製のMicrosoftOfficeシリーズに搭載されているプログラミング言語のことです。

 

 

 

VBAは知らなくても、マクロという言葉なら聞いたことがある人は多いと思います。

VBAとマクロはよく混同されやすいのですが、マクロは一定の操作を記録しておいてそれを実行する機能で、VBAはその手順を記述するときに使う言語です。

 

 

今回ご紹介するVBAエキスパート試験は、プログラミング言語であるVBAの記述の方法を習得するための資格試験になります。

VBAエキスパート試験の概要

VBAエキスパート試験には以下の科目があります。

・Excel VBA ベーシック
・Excel VBA スタンダード
・Access VBA ベーシック
・Access VBA スタンダード

 

2003年4月からスタートした試験で、2009年にMicrosoftOfficeの特定のバージョンに依存しない試験としてリニューアルしております。

また、直近では2019年5月15日にも試験がリニューアルされています。

 

試験範囲・問題ともにより実務に即した内容になり、資格を取得することでプログラミング能力の客観的な証明にもなります。

また資格の取得を通して実務に直結したスキルが身につくため、作業効率向上や企業のコスト低減にもつながるでしょう。

 

 

試験の難易度

上記の4つの試験について、難易度と出題範囲を見てみましょう。

 

試験のレベルについて、公式サイトでは以下のように位置づけています。

Excel VBA ベーシック  Access VBA ベーシック

→ビジネス一般向け(事務、営業、製造管理、品質管理)

 

Excel VBA スタンダード  Access VBA スタンダード

→ITプロフェッショナル向け(SE・プログラマなど)、ビジネス一般向け(事務、営業、製造管理、品質管理)

 

公式サイトにサンプル問題があるので、問題の傾向や試験の難易度を知りたい方は一度見ておくとよいと思います。

https://vbae.odyssey-com.co.jp/study/sample.html

 

 

個別の試験概要について見ていきましょう。

Excel VBA ベーシック

Excel VBAの基本文法を理解し、基礎的なマクロの読解・記述能力を診断します。

変数、セル・シート・ブックの操作、条件分岐、繰返し処理などが含まれます。

出題範囲

  1. マクロとVBAの概念
  2. マクロ記録
  3. モジュールとプロシージャ
  4. VBAの構文
  5. 変数と定数
  6. セルの操作
  7. ステートメント
  8. 関数
  9. ブックとシートの操作
  10. マクロの実行

 

Excel VBA スタンダード

プロパティ・メソッドなど、Excel VBAの基本文法を理解して、ベーシックレベルよりも高度なマクロを読解・記述する能力を診断します。

ベーシックレベルを深めた知識に加え、配列、検索とオートフィルター、並べ替え、テーブル操作、エラー対策などが含まれます。

出題範囲

  1. プロシージャ
  2. 変数の活用
  3. ステートメント
  4. ファイルの操作
  5. ワークシート関数の利用
  6. 検索とオートフィルター
  7. データの並べ替え
  8. テーブルの操作
  9. エラー対策
  10. デバッグ

 

※Excel VBA 試験共通

問題数 40問前後

出題形式 選択肢形式、ドロップダウンリスト形式、クリック形式、ドラッグ&ドロップ形式、穴埋め記述形式

試験方法 コンピューター上で実施するCBT(Computer Based Testing)形式

試験時間 50分

合格基準 650~800点(1000点満点) 問題の難易度によって上下します。

Access VBA ベーシック

データベースの基礎知識、Access VBAの基本文法をはじめ、SQLに関する基礎的な理解力を診断します。

変数、条件分岐、繰返し処理、オブジェクトの操作、関数などのほか、Visual Basic Editorの利用スキル、デバッグの基礎などが含まれます。

出題範囲

  1. VBAの基礎知識
  2. データベースの基礎知識
  3. 変数・定数・配列
  4. ステートメント
  5. 関数
  6. DoCmdオブジェクト
  7. フォームとレポート
  8. SQL基礎
  9. 実行とデバッグ

 

問題数 40問前後

出題形式 択一問題、複数選択式問題

試験方法 選択肢形式、ドロップダウンリスト形式、クリック形式、ドラッグ&ドロップ形式、穴埋め記述形式

試験時間 50分

合格基準 650~800点(1000点満点) 問題の難易度によって上下します。

 

 

Access VBA スタンダード

データベースの基礎知識、Access VBAの基本文法、SQLなど、ベーシックレベルのスキルに加え、より高度なプログラムを読解・記述する能力を診断します。

ファイル操作、ADO/DAOによるデータベース操作、オブジェクトの操作、プログラミングのトレース能力、エラー対策などが含まれます。

出題範囲

  1. VBAエキスパート「Access VBA Basic」レベルの理解
  2. 変数・配列・ユーザー定義型
  3. プロシージャ・モジュール
  4. フォームとレポートの操作
  5. SQL
  6. ADOやDAOによるデータベース操作
  7. 応用プログラミング
  8. プログラミングのトレース能力とデバッグ

 

問題数 40問前後

出題形式 選択肢形式、ドロップダウンリスト形式、クリック形式、ドラッグ&ドロップ形式、穴埋め記述形式

試験方法 コンピューター上で実施するCBT(Computer Based Testing)形式

試験時間 60分

合格基準 650~800点(1000点満点) 問題の難易度によって上下します。

 

 

※VBAエキスパート試験全共通

再受験に関するルール 同一科目に対して2回目の受験については制限がありませんが、3回目以降の受験は前回の試験日から7日間(24時間×7=168時間)は受験できません。

 

試験会場 試験は最寄りのVBAエキスパート試験会場で受験できます。
試験実施可能日やお申込み方法は、各試験会場にご確認ください。

詳細は公式サイトをご覧ください。

https://vbae.odyssey-com.co.jp/exam/index.html

 

 

Excel VBA ベーシックの私の勉強法

筆者は昨年Excel VBA ベーシックに合格しました。

業務ではExcelをよく使っていましたが、プログラミング言語についてはほぼ素人からのスタートで、約2週間の勉強期間でした。

 

勉強に用いたのは、VBAエキスパート公式テキストです。

https://vbae.odyssey-com.co.jp/study/textsearch.html

 

公式テキストには、学習用のデータと模擬問題がダウンロードできるURLが記載されています。

実際の試験と同様の形式の問題が用意されているので、試験対策に活用できます。

 

公式テキストの順番に沿って読み進み、記載されている事例などで理解を深め、一通りテキストを読み終えたらダウンロードした学習用データを解き、理解していないところについてはテキストで再度学び直すといった方法を繰り返し行いました。

テキストだけでは理解できないところは、インターネットで検索してより詳しい説明を読むことで不明点を解消していきました。

約1週間でテキストを一通り学習し、残りの1週間を使って模擬問題に取り組みました。模擬問題は2パターンあったので、1つめを全部解けるようになるまで繰り返し、それをクリアしたら2つめを実施し、試験日までに2つとも全て解けるようにしました。

 

 

勉強を始める前は、実際にVBAを記述できる必要があると思っていたのですが、本試験は選択肢の中から選んで回答する方式なので、自分で言語を「書ける」ことができなくても「知っている、理解している」ことで解ける問題は多いです(もちろん書けるにこしたことはありませんが)。

ただ、実際にExcelでVBAを書いてみて動きを体感することは勉強方法としては有効で、新しい項目が出たときにテキストを見ながら簡単なVBAを記述して視覚的な動きを見ることで理解が深まり、記憶にも残りやすくなったと思います。

 

例えば

Sub test()

End Sub

の中に

MsgBox”おはようございます”

と記述すれば、「おはようございます」と書かれたメッセージボックスが出ますし、

RangeやValueを使ってセルの位置や範囲を指定できますし、

Worksheets.Add を使ってワークシートを追加することができます。

時間に限りがあるのでテキストの内容全部を書くことはできませんが、初めて勉強する場合など一度やってみることで具体的にイメージしやすくなると思います。

 

 

ちなみに、独学ではちょっと不安だという方には、対策講座を実施している試験会場もあります。

https://vbae.odyssey-com.co.jp/study/school.html

こちらから会場を検索して直接試験会場に問い合せます。

 

 

まとめ

VBAエキスパートは「実務」に使える資格試験だと思います。

私の場合はExcelですが、VBAエキスパート試験の勉強を通じてプログラミング言語を知ることで、今までやっていたExcel作業にも、もっと効率を上げられる可能性があることに気づきました。

作業効率を上げるための選択肢を増やす意味でも、VBAを学んだことは有意義だったと感じております。

実務で使う方にお勧めできる資格です。

 

※記載の社名・製品名は各社の商標または登録商標です。