駐車場シェアリングのビジネスモデル

シェアリングエコノミーという言葉をご存知でしょうか。

総務省のホームページ(※1)によるとシェアリングエコノミーとは「個人等が保有する活用可能な遊休資産等(空間、モノ、カネ 等)や能力(スキル、知識等)を、インターネット上のマッチングプラットフォームを介して他の個人等も利用可能とする経済活性化活動」と定義されています。

 

要約すると自身の所有物を利用しない間は、他の人に有料で貸し出して有効活用してもらおうということです。
本稿ではシェアリングエコノミーの一環である各種シェアリングサービスの認知度や利用経験及び具体例として駐車場シェアリングについて紹介します。

シェアリングサービスの認知度 ※2

まず初めにシェアリングサービスの日本国内の認知度について見てみましょう。
シェアリングサービスの認知度は、2020年の東京オリンピックにおける来日外国人への対応に期待されている民泊サービスが1番知られており、次点で駐車場シェアリングとなっています。

(出典)総務省「ICTによるインクルージョンの実現に関する調査研究」(平成30年)※3

シェアリングサービスの利用経験 ※2

続いてシェアリングサービスの利用経験について見てみましょう。
日本国内でのシェアリングサービスの認知度は民泊サービスがトップでしたが、実際に利用されているサービスとしては駐車場シェアリングがトップとなっています。

(出典)総務省「ICTによるインクルージョンの実現に関する調査研究」(平成30年)※3

今回は “駐車場シェアリング”に着目し、そのビジネスモデルを紹介します。

駐車場シェアリングとは

駐車場シェアリングとは、空いている土地を一時的に駐車場として利用を希望する人に貸し出すサービスです。
空いている土地の例としては、空き家や空き地、事業所休日の従業員用駐車場など、遊休スペース等になります。

駐車場シェアリングのビジネスモデル

駐車場シェアリングのビジネスモデルはシンプルに構成されています。
利用者は仲介ベンダーが提供しているWebサイトへ登録を行い、利用したい日時・場所の駐車場を検索し予約・支払を行います。あとは当日に予約していた駐車場へ駐車するだけです。
空きスペースを駐車場として貸し出したい人は、仲介ベンダーのWebサイトへ駐車場情報を登録します。基本的に初期費用・月額費用が発生しないため、負担がなく収入を得ることができます。収入は、利用料から仲介ベンダーへの仲介料を差し引かれた額で、成果報酬型となります。
仲介ベンダーは、Webサイトの運営及び駐車場提供者の駐車場の審査や問い合わせ対応を行います。仲介料が収益です。

(図)駐車場シェアリングのビジネスモデル

まとめ

今回はシェアリングエコノミーの一例として駐車場シェアリングを紹介しました。
駐車場提供者は遊休資産より収益を得て、利用者は駐車場が足りない、見つからないと当日に右往左往することなくスムーズに駐車スペースを確保することができるため、お互いに良い結果を生み出し、経済活動にも貢献する極めて合理的かつ有効なサービスとなっています。
総務省のホームページ(※4)では「シェアリングエコノミーの持つ可能性」の特集が組まれています。シェアリングエコノミーが進展することにより、これまで市場に出ていなかった遊休資産が市場に出ることになり、結果として、これまで明確な需要はあったものの供給が不足していた製品・サービスの供給量が増加し、プラットフォーム上で需給がマッチングされることによって、消費が増加する経済効果が期待されています。

 

【参考】総務省ホームページ

※1.シェアリングエコノミー活用推進事業
http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_gyousei/c-gyousei/sharing_economy.html

※2.第1部 特集 人口減少時代のICTによる持続的成長 第5節-2
http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h30/html/nd125200.html

※3.ICTによるインクルージョンの実現に関する調査研究(P.67)
http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/linkdata/h30_03_houkoku.pdf

※4.第1部 特集 人口減少時代のICTによる持続的成長 第5節-1
http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h30/html/nd125100.html

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