フリーランスが直面する今とこれから~「フリーランス白書2021」を発表

一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会(2021年3月25日配信)

自分の名前で仕事をしたい人のための非営利支援団体一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会(東京都中央区、代表理事:平田麻莉、以下「フリーランス協会」)は、2020 年12月23日~2021年1月25日にかけて、コロナ禍によるフリーランスへの影響や、フリーランスが考える「定年」と人生100年時代のキャリアプラン、社会保障に対する課題感について調査を行いました。

その結果を「フリーランス白書2021」としてまとめ、公表いたします。第一章では、フリーランス関連政策の動きもまとめております。ぜひご一読ください。

 

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「フリーランス白書2021」について

第1章 はじめに(コロナが生んだ分断、シニア層のフリーランス化、すべての働く人に中立なセーフティネットを )
第2章 フリーランスの最新実態調査~今とこれから~
第1部 定点調査項目
第2部 コロナ禍による影響
第3部 フリーランスが考える人生100年時代のキャリアプラン
第4部 社会保障に対する課題感

データサマリー

■定点調査項目

  • 最も収入が得られる仕事獲得経路の上位3項目は、前年調査と変わらず、「人脈(36.1% n=258)」・「過去・現在の取引先(33.3% n=238) 」・「エージェントサービスの利用(12.9% n=92)」であった。(エージェントサービスの利用は前年調査の7.7%から+5.2%増加)
  • 今の働き方の課題については、「収入がなかなか安定しない」が64.2%n=459)で最も多く、前年調査の55.1%から+9.1%増えた

■コロナ禍による影響

  • 今年度(2020年度)の事業収益が減収となると回答した割合は、55.0%(n=393)で、そのうち前年度比410割減収した人は32.7%n=234に上った。
  • コロナ禍による収益への影響は、職種によって大きな差がある。オンライン中心での業務が可能な職種に比べ、オフライン中心の職種の方が減収が大きい (減収の合計=オンライン中心職種:47.8% n=203、オフライン中心職種:69.9% n=151)

■人生100年時代のキャリアプラン

  • フリーランスが働き続けたいと思う年齢[意向]、「生涯現役」が最も多い。(収入を伴う場合:30.9% n=221、収入を問わない場合:40.4% n=289 )
  • 一方、フリーランスが働く自信のある年齢[自信]を問うと、「60代後半(20.3% n=145)」が最多で、「生涯現役」は11.0%n=79となった(いずれも収入を伴う場合。収入を問わない場合は「生涯現役」が23.6%(n=169))。
  • つまり、収入を前提とした場合、フリーランスが考える定年は、一般的な会社員が再雇用制度を利用した際と変わらない
  • 現在個人事業主の人が今後のキャリアパスとして考える働き方は、変わらず「個人事業主」が70.9%(n=376※複数回答)でもっとも多い。ついで「法人経営者(45.3% n=240)」、「雇用と個人事業主のハイブリッド≒副業・兼業(27.9% n=148)」となっている。
    一方、現在すきまワーカー(開業届未提出)である人は、「個人事業主」が58.6%(n=34)でもっとも多く、ついで「法人経営者(31.0% n=18)」となっている。
    現在個人事業主の人は個人事業主であり続けたい人が意向が強く、開業届未提出のすきまワーカーは個人事業主や法人経営者としてステップアップを検討していると考えられる

社会保障に対する課題感

  • 働き方の違いに関わらず社会保障が提供される必要性を感じているフリーランスは、95.7%(n=684)であった。
  • 保険料試算に基づく雇用保険に対する加入意向は68.1(n=487)で、自由記述では特に育児介護休業給付金や教育訓練給付金のニーズが目立った。
  • 保険料試算に基づく協会けんぽ・厚生年金に対する加入意向は49.4(n=353)で、自由記述では国民健康保険の保険料と、労使折半がない形での協会けんぽの保険料、いずれに対しても高額保険料負担の厳しさを指摘する声が目立った。扶養制度や傷病手当金、遺族・障害年金の格差に関する記述も多く見られた。

調査背景

世界的に大きな衝撃を及ぼし、今もなお与え続けている新型コロナウィルスの感染拡大により、働き方に対する意識や実態の大きな変換点となった2020年。そして2021年に入っても感染症の脅威は衰えることなく、10都府県において2度目の緊急事態宣言が発出された。
長期間にわたる外出・移動の自粛や経済活動の停滞により、多くのフリーランスにとって、これまで行ってきた業務を今までと同じ方法で行うことが困難となった。会社員の間ではリモートワークの導入が急激に推し進められ、場所にとらわれない働き方や副業が広がってきている。
一方で、先行きの不透明感から雇用に対するリスクを経営者側・従業員双方が感じ始め、外部人材の活用に対する心理的障壁が軽減される兆しもみられる。
今後企業の副業・兼業解禁も進み、多様な働き方の行き来はさらに進むと予測される中で、会社員中心に設計されている現行社会制度に対し、フリーランスはどのように感じているのか。コロナ禍による業務への影響や、人生100年時代のキャリアプランやについても聴取しながら、フリーランスが考える「今と、これから」を明らかにすることを目的とした。

調査概要

調査期間:2020 年12月23日~2021年1月25日
調査方法:インターネット調査(フリーランス協会のメルマガ、SNS を通じた呼びかけ)
有効回答数:733名 (内 フリーランス・パラレルキャリア活動者 715名)
調査主体:一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会

発表元企業・団体のプレスリリースの情報を掲載しております。お問い合わせにつきましては発表元企業・団体までお願いいたします。

 

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