海外で仕事をするなら必ず受けたい、ビジネス英語資格・検定を解説

皆さんは、英語の資格試験や検定試験を受けたことがありますか?こうした試験は、進学や就職・転職などのきっかけで受験を検討することが多いかと思いますが、将来的に海外で仕事をすることをイメージしている方は、ぜひ早めに対策を始めていただきたいところです。そこで今回は、海外で仕事をするなら必ず受けたい、ビジネス英語資格・検定についてご紹介したいと思います。

TOEIC

TOEICは、日本の企業で現在最も重視されている英語の検定試験です。Listening & Reading(以下LRテスト)と、Speaking & Writing(以下SWテスト)があり、受験者が多く一般的なのは、LRテストの方です。問題内容は日常英会話とビジネス英会話が大体半分ずつとなっておりますので、ビジネス英語が必要な方はもちろん、日常英会話を習得したい方にもおすすめしたいテストとなっております。

なお、海外で仕事をするのに困らないレベルとしては730点が目安だといわれていますが、現地ネイティブとの込み入ったビジネストークについていくには、800点以上は取っておきたいところです。

就職・転職でも役立つ王道の検定

TOEICは、英語の検定試験として最も知名度の高い試験です。グローバル化が進んで、海外赴任の可能性がある企業も増えてきています。採用の際は、履歴書に書いてあるTOEICスコアを基準に足切りするケースもあるといわれているほど、TOEICは王道の英語検定試験とされていますので、やはり受験はマストだといえそうです。

会話力を高めるなら「TOEIC SW」試験もおすすめ

先ほど申し上げたように、受験者が多く一般的なのはLRテストですが、実はLRテスト高得点者でも、「実践の場で英語が話せない・・・」と悩む方は多くいらっしゃいます。そこでおすすめしたいのが、SWテストです。目安として、LRテストで600点程度が獲得できるようになってきたら、次の目標として、SWテストで会話力アップを目指すのも効果的です。

<試験詳細>

受験料:5,830円(10%税込)

試験時間:2時間(Listening45分/Reading75分)

配点:990点(Listening495点/Reading495点)

開催頻度:2,8月以外毎月開催

日商ビジネス英語検定

日商ビジネス英語検定は、英語力とビジネス知識の両方を問われる試験で、海外で働くのにマストの資格だといわれています。ビジネス英語のライティング能力に特化した検定試験で、営業資料や電子メールの作成など、ビジネスで求められる実用的な知識について出題されます。商社や海外との取引があるお仕事を目指している方には、大きなアドバンテージとなるような資格になるでしょう。

また、既にお仕事で英語を使っていらっしゃる方でも、「実はいつもGoogle翻訳頼み・・・」という方は、こちらの資格に向けて学習することで、日々の仕事がスムーズになるかもしれません。なお、日商ビジネス英語検定はTOEICとは違い、合格・不合格で結果が出るようになっています。

あらゆるビジネスの現場を想定した問題形式

英語には4つのスキル(リスニング・リーディング・ライティング・スピーキング)があるといわれていますが、日商ビジネス英語検定では、ライティングに特化した問題が出題されるようになっています。具体的には、英語を使ったビジネス文書作成が出題され、海外の企業で働く場合や、海外の企業と取引する場合に必ず必要となる知識を試されます。

日常英会話とビジネス英語の両方が出題されるTOEIC LRテストとは違い、ビジネス英語のライティングに絞った試験ですので、試験時間も短く、対策もしやすいです。就職先や転職先の企業に、手っ取り早くスキルをアピールするのにはぴったりです。

<試験詳細>

受験料:1級7,330円(10%税込), 2級5,240円(10%税込), 3級4,200円(10%税込)

試験時間:1級90分, 2級40分, 3級30分

配点:100点(70点以上で合格)

開催頻度:1級→2019.10.6, 2020.2.16 /2級,3級→商工会議所ネット試験施行機関(試験会場)が試験日を決定。

BULATS

BULATSは、日本での知名度があまり高くない英語試験ですが、世界47カ国以上の企業や機関で、採用時に活用されているテストです。ペーパー版とオンライン版の2つがあり、ビジネスシーンの英語コミュニケーション能力を測れます。海外で仕事をするのであれば、世界基準で認めてもらえるような「本物のビジネス英語力」を身に着けるという意味で、ぜひ受験してみるといいでしょう。

アウトプット能力を重視したビジネス向きの検定

BULATSは、インプット重視のTOEIC LRテストや日商ビジネス英語検定と違い、プレゼン・ディスカッションなどの発信力をはかる検定です。ビジネスシーンでは、聞いたり読んだりした英語を理解するだけでなく、自分の意見や、企画・商品などについて的確に伝えることも必要となります。

日本人は、学校でインプット重視の教育を受けているため、定期試験や入試でもリーディング・リスニング中心の問題が出題されます。そのため、どうしてもアウトプットに苦手意識を持っている方が多いです。BULATSの受験をきっかけに、インプット・アウトプットのバランスが取れた英語スキルを身につけていけるとことが期待されます。

さて、BULATSは2020年1月以降、Linguaskill Businessという新たな試験に完全移行することとなっています。こちらももちろんビジネスシーンで必要とされる英語に特化した試験ですが、ペーパー版がなく、オンラインテストのみとなっています。試験の詳細がやや変わってくるため、以下でチェックしたうえで受験を検討してみてください。

<試験詳細>

受験料:Reading & Listening 2,900円, Speaking 6,900円, Writing 3,900円

試験時間:Reading & Listening 60~85分, Speaking 15~20分, Writing 45分

配点:グローバルスタンダードであるCEFR(世界中で学習者の言語運用能力を客観的に評価するために用いられる指標)に基づき評価

開催頻度:毎月

IT業界でもビジネス英語力は役立つ

さて、グローバル化が進む現代ではどんな業界や職種でも英語力が求められるケースがありますが、その中でも特に、IT業界においてはビジネス英語が役立つことが多いといわれています。プログラミングをはじめ、ITの先進技術については、英語での情報量が圧倒的に多いです。常に進化を続けるIT業界ですから、一刻も早く最新の情報や技術を取り入れられれば、大きな強みになります。

英語ができれば活動の幅が大きく広がりますし、職場での待遇面も改善される可能性があります。技術面の勉強もあって大変かと思いますが、英語の勉強も怠らないようにしましょう。

また、ただ漫然と勉強しているだけでは、なかなかモチベーションが上がりませんので、資格試験・検定試験の受験をとおして、目標を持って取り組むようにするといいでしょう。その場合は、しっかりと目標の級やスコアを設定して、それに向かって頑張ってみてください。

まとめ

海外で仕事をするなら必ず受けたい、ビジネス英語資格・検定試験について紹介しました。参考になるものはあったでしょうか?就職してしまうと、日々の仕事に追われてしまい、改めて「英語学習しよう!」というモチベーションに持っていくのがとても難しくなります。

ところが、転職を考えるときや、今の職場で更なるステップアップを望むときに、ビジネス英語の資格・検定は大きな強みとなります。スコアや資格が、昇進の最低条件となっている場合もありますし、目標を達成できたら手当てが出る場合もありますので、ぜひみなさんご自身の職場の方で確認してみてください。

ビジネス英語の検定試験については、今まで「英検やTOEICしか知らなかった!」という方も多いと思います。今回ご紹介したことも参考にしながら、ご自身の職場や転職先で求められそうな試験に、積極的にチャレンジしてみてください。

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