AIのこれまでとこれから

ここ最近、毎日のようにニュースで取り上げられているAI、その進化のスピードはこれまでとは比較にならない速さで、一説によると、7ヶ月ごとに倍増しているとのことです。

現代人の1日の情報量は江戸時代の1年分、平安時代の一生分などともいわれており、いずれにせよ、すごい勢いで様々な情報が増えていることがわかります。

今回はAIのこれまでとこれからについてみていきます。

AIとは

あらためまして、AI(人口知能)とは、「人工的に作られた人間のような知能」のことを指します。AIは技術の変遷をたどり、近年の機械学習とディープラーニングの実用化によって、目覚ましい発展と進化を続けています。

機械学習とは・・・データを繰り返し学習させることにより特徴や法則性を発見します。そして、その発見した内容に基づいて、予測や判断ができるようになります。

ディープラーニングとは・・・機械学習の仕組みの1つである、ニューラルネットワークという構造がディープラーニングの基本です。ニューラルネットワークとは、人間の脳内にある神経回路をモデルにしたものです。入力層・出力層・隠れ層から成り、隠れ層が多層化しています。

機械学習はAIを支える技術の1つ、ディープラーニングはその機械学習の手法の1つであり、「AI>機械学習>ディープラーニング」といった関係性があります。

 

AIでできることは様々ありますが、具体的には、以下のようにいくつかに分類されます。

自然言語処理・・・チャットボットなど

画像認識・・・顔認証システムなど

音声認識・・・コールセンターの自動応答や音声入力など

推論と探索・・・将棋ソフトなど

ロボットとの組み合わせ・・・倉庫業務自動化など

データの分析や予測・・・対象の出来事について未来の状態を予測できるなど

 

呼び方も「対話型AI」「画像生成AI」「音声認識AI」「ロボット制御AI」などのように区別して呼ばれることもあります。

それぞれ特化した製品があり、対話型では「ChatGPT」、画像系では「Canva」、音声系では「Voicemod」などがあります。ほかにも身近なところでは、SiriやGoogleアシスタント、Alexaなどがあります。

 

AIの歴史

AI技術の歴史を見てみると、古くは1950年代から始まったようで、当時は明確なルールや定義づけがある課題に対して「推論」や「探索」が可能でしたが、ルールが不明確で複雑な課題は解けないような状態だったため、ブームは一旦終了します。

1980年代に2次ブームがありましたが、当時はまだコンピューター自ら必要な情報を収集できないなどの課題もあり、特定の領域の情報に限定され、活用できる範囲の限界が分かり、AIのブームはまた終わります。

そして近年、コンピューターの処理能力の向上もあり、ビッグデータを用いてAI自身が知識を獲得する『機械学習』が実用化され、2006年ごろには、AIが知識を定義する要素を自ら学習するディープラーニングが登場したことで、現在まで研究が継続されるようになったようです。

 

ChatGPTについて

このように、機械学習とディープラーニングの進化により、AI技術もどんどん進化をしてきましたが、最近のAIブームの火付け役となったと言われているのが「ChatGPT」ではないでしょうか。

ChatGPTとは、OpenAI社によって開発された、人間との対話に近い自然な文章を生成するAIチャットサービスです。

機能としては、翻訳、文章の要約、プログラミングコードの生成などがあり、ビジネスシーンでの使用例としては、製品説明などを自動生成する、顧客や社内からの問い合わせに対する回答、文章の要約、情報収集、ビジネスメール文面の作成、企画書やプレゼン資料の作成などがあります。

 

ChatGPTを利用するメリット

業務におけるChatGPTのメリットをいくつか挙げてみます。

業務効率化・・・文章作成や要約などが簡単に素早く生成できるので、報告書の作成、会議の議事録、企画書、メール文面などにおいて有効に活用できれば、業務効率化が図れます。

顧客からの問い合わせ対応・・・ChatGPTをうまく活用することで、まるで人が答えているかのような問合せ対応が可能です。時間外や休日にも対応できるので、24時間365日対応が実現できます。

アイデア創出のサポート・・・対話形式のやり取りができるので、一人でアイデアを考える場合でも、うまく活用して、新アイデアのヒントをもらえるかもしれません。

 

ChatGPTを始めるには

ChatGPTは、OpenAIの公式サイトから登録が可能です。

https://chatgpt.com/

数回までは登録無しで使えるようなので、ご興味があれば試してみてください。

実際に、「ChatGPTで何ができますか」と入力してみたところ、下記の回答がありました。

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こんにちは!ChatGPTでできることはたくさんありますよ。ざっと挙げると…

  • 質問回答:雑学や専門的な知識まで、いろんな質問に答えられます。
  • 文章作成・添削:メール、レポート、エッセイ、ブログ記事などの文章を一緒に作ったり直したり。
  • 翻訳:日本語⇔英語はもちろん、他の言語にも対応可能。
  • 会話相手:雑談、悩み相談、アイデア出し、学習のサポートなど気軽に話せます。
  • プログラミング支援:コードの書き方やバグの解決、学習の手助けもOK。
  • クリエイティブ作業:詩や物語、キャラクター設定やゲームアイデア作りもできます。
  • スケジュール管理や計画立案:効率よくタスクを整理したり目標を立てたり。

ほかにもあなたのニーズに合わせていろいろサポートできるので、具体的に何かやりたいことがあれば教えてくださいね!

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AIの今後について

それでは、AIは今後どのように発展していくのでしょうか。一説によると、今後はビックデータの活用や脳科学に基づく人工知能技術の高度化の両面で発展していくという見方が強く、情報科学と脳科学の融合が予想されているようです。

分野別に見ると、医療などの分野ではオーダーメイドの高度な医療サービスの提供、教育分野では家庭教師ロボットの活躍、ビジネス分野では感情を取り込んだマーケティングの活用、介護や福祉分野では介護ロボットの活躍、のように様々な分野での活躍が予想されています。

大きな視点で見ると、人口減少による労働力不足をAIが補えるのではないかとも言われています。

 

逆に懸念点もいくつかあり、仕事のAI化による雇用の減少や、AIが人の知能を超えることによる予想できないような問題が起こる可能性などもあるようです。

 

まとめ

今回、AIの基本的な情報についてまとめてみました。私自身AIにはあまり触れておらず、「質問したら回答してくれる便利なもの」くらいの認識しかありませんでしたが、調べれば調べるほど奥が深く、また、進化のスピードも速いため、少しずつでも使っていかないといけないかなと思い始めました。

今後は、AIと業務システムとの連携なども増えてくると言われているので、次回はそのあたりについて書きたいと思います。

 

※本記事の正確性については最善を尽くしますが、これらについて何ら保証するものではありません。本記事の情報は執筆時点(2025年10月)における情報であり、掲載情報が実際と一致しなくなる場合があります。必ず最新情報をご確認ください。

 

 

筆者プロフィール

せきの
せきのビーブレイクシステムズ
家電量販店でウィンドウショッピングするのが好きです。

【オンラインセミナー定期開催中】法改正、IT導入補助金、内部統制、業務の効率化など

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