プロジェクトの成功はチームタスク管理から!今から実践したい管理方法
あなたのプロジェクトでは、十分にタスク管理が行われているでしょうか?
スケジュール管理はしているがタスク管理はしていないという話をよく聞きますが、スケジュール管理だけでは不十分です。プロジェクトの成功はタスク管理にかかっていると言っても過言ではありません。
今回は、タスク管理とは何か、どのように進めればいいのかについてご紹介していきたいと思います。
目次
タスク管理とは?
タスク管理とは一体何なのか、詳しくご説明していきます。
「タスク」=「一つの作業」
タスクとは、仕事や課題のことを指す言葉です。ビジネスの話をしているので仕事なのは当然ですが、タスク管理におけるタスクとは「一つの作業」のことを指します。つまり、仕事の一単位を表しています。
例えば、顧客向けの説明資料を作成するという仕事があったとします。説明資料の作成はタスクにあたるかもしれませんが、そのままでは単位が大き過ぎて仕事に着手することはできません。タスクを細分化することで、仕事を進めやすくなります。
顧客向けの説明資料を作成する作業は、顧客が知りたいことは何かヒアリングや調査をする、資料の構成を決める、作成する、レビューする、修正するなどという小さなタスクに分けられます。
タスクを適切に分けることで、チームメンバーでタスクを分担できますし、スケジュール管理が容易になります。タスクの分け方はプロジェクトを進める上で非常に重要で、タスクの分け方がプロジェクトの成否を決めるといっても言い過ぎではありません。
タスクの種類
タスクにはいくつかの種類があります。タスクの種類についてご説明します。
個人タスク
個人タスクとは、個人の仕事の一つの単位のことです。例えば、今晩の晩御飯を作るという行動を、「タスクの一つ」として考えてみます。下記のように分けられます。
- 晩御飯の献立を考える
- 買い物をする
- 晩御飯を作る
- 皿を洗って片付ける
チームタスク
チームタスクとは、その名の通りプロジェクトチームの中で対応すべき仕事のことです。例えば、販売促進イベントの開催を企画するというチームで行うプロジェクトがあったとすると、チームのタスクは次のように細分化されます。
- 日程を決める
- 会場を押さえる
- 扱う商品とターゲットを決める
- アピール内容を決める
- 資料を作成する
ToDo
ToDoとは、タスクと呼ぶほどのことではないが、仕事に欠かせないやるべきことを指します。例えば、次のようなものがあります。
- 総務部の○○さんに備品の補填を頼む
- ○○さんのメールに返信する
効率的に作業を完了させるための「タスク管理」
タスクの設定の次に重要なのがタスク管理です。スケジュール管理とは、単に進捗状況に問題がないかを確認するだけの管理です。しかし、タスク管理では、進捗状況を管理するのはもちろん、状況に応じて担当者へのタスクの割り振りを変えたり、担当者を増員したりと幅広い管理が必要です。
適切にタスク管理を進めることができれば、円滑なプロジェクト管理ができますし、プロジェクトに問題が起こってもスムーズな対処が可能です。
不十分なタスク管理はプロジェクト全体の遅れにつながる
プロジェクトの進捗状況を適切に把握するためには、十分なタスク管理が必要です。いくらチーム全体の進捗状況を把握していたとしても、どのタスクを誰が担当しているのか、どのタスクで遅延が起こっているのかなど、細かい状況を把握していなければ、適切な対処はできません。
しかし、タスク管理が十分であれば、遅延が起こっているタスクの担当者を増員する、問題を抱えている担当者にアドバイスする、場合によっては担当変更をするなどの適切な対処ができます。このような適切な管理ができないと、プロジェクト全体の遅延は避けられません。
チームの生産性を上げるタスク管理の手順
では、どうすればチームの生産性を上げることができるのでしょうか? 生産性を向上するためのタスク管理の手順について、詳しくご説明します。
チームタスクを統括するするリーダーの確立
チーム全体の仕事をスムーズに進めるためには、チーム全体を統括するリーダーが必要です。チームタスクを統括する権限を持つリーダーを一人決めておくことで、チーム全体に目が行き渡り、チームメンバーが安心して仕事に注力できます。
チームリーダーは特定のタスクを極力担当せず、タスク管理に専念します。そして、各部署の進捗状況のとりまとめ、作業品質の管理、問題発生時のアドバイスなどを行います。場合によって、タスクの割り当てを変更したり、タスク内容を見直したりすることで、何が起こるか分からないプロジェクト運営を適切に行うことができるようになります。
管理ツールを用いたタスクの可視化
タスク管理に欠かせないのが、タスクの状況をチームメンバー全員が把握しやすくする可視化と、管理手法の確立です。多くのメンバーが参加し、ほかのチームとの関わりが多いプロジェクトの場合、関係者がタスクの割り振りや進捗状況を共有できなければ混乱が生じます。例えば自分の前のタスクを担当している人は誰でいつ終わるのかなど、チームの状況を共有しておかなければ仕事がスムーズに進みません。
また、タスク管理をスマートに進められるツールの存在も重要です。エクセルなどで手動によって管理していると、管理漏れや入力ミスが起こる可能性が十分あります。それぞれのタスクの担当者が進捗状況を入力し、共有できる管理ツールがあれば、チーム内でのタスクの共有と無駄のない管理が同時にできて便利です。
リソースの的確な割り当て・スケジューリング
タスク管理を行うときには、人員の割り当てとスケジューリングを適切に行わなければなりません。そのために意外と重要なのが、タスクの「単位」です。
例えば、ある担当者が病欠などで担当のタスクをこなせなくなった場合には、そのタスクを誰かに割り振らなければなりません。タスクが複数の複雑な作業が入り組んだものだったり、作業量が大き過ぎるものであったりすると、そのままほかの担当者に割り振ることができません。しかし、タスクの「単位」が適切な大きさで、ほかの担当者に割り振りやすい形になっていれば、割り当てがしやすくなります。
スケジュールを決めるときにも、複数の担当者に割り当てやすくなるので、タスクを決めるときには適切な「単位」に分ける必要があるでしょう。
タスクの進捗をリアルタイム管理
タスクの進捗状況は、リアルタイムに管理しなければなりません。そのためには、上記でもご説明した通り、リアルタイムにチームメンバーそれぞれが進捗状況を入力できる管理ツールを導入するのがおすすめです。
また、管理者は進捗状況を常に確認し、何か問題が起こったらチームメンバーがすぐにアラートを出せる環境を作っておくことも重要です。
学習・改善によるさらなる生産性向上
プロジェクトが終わったからといって、タスク管理は終わりではありません。プロジェクトの問題点や良かった点を洗い出して、問題点は改善のための検討を行い、良かった点は次のプロジェクト担当者に引き継ぎます。この作業を繰り返すことでタスク管理に関するノウハウが蓄積され、生産性の向上が進んでいきます。
まとめ
タスク管理の手法やメリットについてご紹介してきました。プロジェクトの仕事を適切にタスクに分解することで、適切なスケジューリングが行えるようになります。そして、プロジェクト期間中には管理者が適切にタスクを管理し、管理ツールなどを使ってチーム内で共有することでスムーズにプロジェクトを進めることができます。
プロジェクトが終わっても、タスク管理の問題点や良かった点を次に生かすことで、より生産性を向上させていくことができるでしょう。プロジェクト管理者の方は、適切なタスク管理を行いましょう。
筆者プロフィール
- 新しい「働き方」やそれを支えるITツールにアンテナを張っています。面白い働き方を実践している人はぜひ教えてください!