本記事では、MA-EYESncについてご紹介します。MA-EYESはプロジェクト単位で販売管理と原価管理ができるERPシステムです。今回は、初期費用を抑えて手軽に導入できるシステム開発業に特化した、MA-EYESncの機能についてご紹介します。
目次
MA-EYESncについて
MA-EYESはプロジェクトごとの収支を管理できるシステムです。MA-EYESのメインの機能「プロジェクト管理」では受注後のプロジェクトの状況を管理します。また、受注前の営業段階から受発注、債権債務まで一元管理することが可能です。
MA-EYESncは、MA-EYESをもっと手軽に利用できるようにした製品となります。カスタマイズをせずにシステムに業務を合わせる、お客様が設定作業を行うことで、安価にERPを導入することができます。
今回は引合から受発注、実績の登録までMA-EYESでどのように管理するか、実際の画面も交えながらご紹介します。
機能概要
1.見込情報を登録する
案件
案件では、受注前の営業段階の情報を登録することが可能で、見込の段階から人件費や経費の予定情報を登録することができます。案件に対しての行動履歴やToDoを登録することが可能で、登録した情報を社内の関係者で共有することができます。また、案件ごとに確度を入力することができ、どの確度まで受注できれば売上がいくらになるか、将来の売上予想を立てるためのもとデータにもなります。
2.見積書を発行する
プロジェクト見積
プロジェクト見積では、見積情報を登録し、見積の社内承認、見積書の発行が可能です。案件画面から内容を引き継いで登録することが可能なので、二重入力がなくなり、入力の手間を省くことができます。
また、申請承認のワークフローを設定することができ、自分の所属部署の上長を承認者として選択することや、金額による分岐、多段階承認など柔軟に設定することが可能です。
3.プロジェクトの予定情報を登録する
プロジェクト管理
プロジェクト管理では、受注後のプロジェクトの状況を管理します。プロジェクトの売上予定と原価予定をそれぞれ登録し、プロジェクト計画書の出力も可能です。
ここまで「案件からプロジェクト見積、プロジェクト管理」という流れを説明していますが、案件やプロジェクト見積画面を使わないと、プロジェクト管理に進めないというわけではありません。プロジェクト管理から直接プロジェクトを作成することが可能です。案件やプロジェクト見積画面からプロジェクトを作成したときは、情報を引き継ぐことができ、何か変更があれば編集することが可能です。
プロジェクト管理に入力した内容が最終的なプロジェクトの予算となります。
プロジェクトが承認されると、プロジェクトコードが発番され、実績の紐づけが可能となります。
また、MA-EYESは稼働時間による精算にも対応しています。ユーザーをプロジェクトにアサインする際に売上/仕入の精算条件を登録することができるので、登録された精算条件と工数実績をもとに得意先への請求金額、仕入先への支払金額が自動で計算されます。
4.プロジェクトの予定に対して実績を登録する
作業実績・勤怠
人件費の実績の登録を行います。MA-EYESでは、作業実績・勤怠の登録方法が3パターンあります。
パターン1) 作業実績・勤怠入力
勤怠と工数を同時に入力します。入力した出退勤時間から作業時間を自動で算出し、その時間を各プロジェクトに振り分けます。また、休暇や残業の管理、登録された情報をもとに給与計算の元データの出力など勤怠システムとしてもご利用いただけます。勤務時間と工数を1画面で管理でき、1ヶ月の勤務時間と工数が異なる場合にはエラーが出るなど、勤怠と工数の整合性がとれます。
パターン2) 作業実績入力
工数のみを入力します。プロジェクトごとに作業時間を振り分けて入力します。
パターン3) 実績工数取込
工数を外部から取り込みます。作業実績をファイルから一括で取り込むことが可能です。何列目にどの情報を入力して取り込むかをMA-EYES上で指定することが可能です。
購買・経費
発注状況一覧
発注状況一覧では、各プロジェクトのパートナーのアサイン及び外注予定をもとに登録された外注費予算を発注計画として一覧表示します。発注状況一覧から購買申請データを作成することが可能です。
購買申請
購買申請では、発注状況一覧で選択したデータをもとに発注内容の事前承認を取り、仕入先へ注文書の出力が可能です。また、仕入先からの納品後は購買申請の情報をもとに仕入先への検収の登録、支払申請が可能となります。
購買検収申請
購買申請に対する検収の登録、仕入先への検収書を出力することが可能です。仕入先から請求書を受領したら購買検収情報をもとに支払申請を行います。
経費申請
経費申請では、購買申請/購買検収申請で承認されたものの支払申請を登録します。経費申請が承認されるとプロジェクトの原価となり、原価に関する仕訳が計上されます。明細ごとにプロジェクトを指定することができ、一回の経費申請で複数のプロジェクトの経費を登録することが可能です。また、経費申請画面の新規作成ボタンから交通費などの立替経費の申請も可能です。
請求
請求ステータス一覧
請求予定データや請求データを一覧で表示し、請求状況の確認を行うことが可能です。請求ステータス一覧では、条件を指定して検索することができ、未請求の一覧を出し、そこから請求処理を行うことで請求漏れを防ぐことができます。
請求
プロジェクトの請求予定をもとに請求実績の登録、請求書の発行が可能です。インボイス制度への対応としては、明細ごとに税率の設定、税率ごとの税額計算、請求書を出力する際にはインボイス登録番号を出力することができます。
5. プロジェクトの実績を登録した結果、どのように見えるか、分析・帳票で確認する
「3.プロジェクトの予定情報を登録する」で登録した予算情報や「4.プロジェクトの予定に対して実績情報を登録する」でプロジェクトに紐づけた実績情報をもとに様々な切り口のレポートを確認することができます。
プロジェクト収益性
プロジェクトの売上/原価の予実を確認できるレポート画面です。
- 月ごとの予実を集計した表
- 月ごとの予実を集計した棒グラフ
- プロジェクトの累計を集計した折れ線グラフ
と視覚的にプロジェクトの状況をリアルタイムに確認できます。
売上粗利予測表
組織単位で売上、原価、粗利を確認できる帳票です。プロジェクトで登録された情報に加え、案件画面で登録した確度をもとに、「どの確度まで受注すれば売上や粗利がいくらになる」と将来の予測が行えます。
プロジェクト進行一覧(月別)
全ての請負契約のプロジェクトを進行基準と仮定して、各月の売上をプロジェクトの売上予定金額×進捗率で確認できる帳票です(予算原価の消化率を進捗率としています)。
損益実績一覧
プロジェクトごとに月次の売上、仕掛、発生原価などを一覧にした帳票です。請負契約のプロジェクトで仕掛金額を確認したい場合はこの帳票から確認します。
アサイン状況一覧
各ユーザーのアサイン状況を確認できる帳票です。予実の差異や空き状況を表示することが可能で、時間だけでなく、金額ベースで集計することも可能です。
6.MA-EYESの特長的な機能
MA-EYESでは画面項目の追加や帳票レイアウトの変更など利用ユーザーで柔軟に設定を変更することができます。
画面項目管理
特定の画面に対して1画面で最大20項目まで追加することができる機能です。運用後に不足している項目ができた場合などに利用ユーザーで画面項目の追加ができます。追加した項目は追加した画面の一覧画面から検索、抽出が可能となります。
帳票管理
帳票類のレイアウトを利用ユーザーで変更することができる機能です。例えば帳票のレイアウトを複数用意する、ExcelまたはPDFで出力する、承認後にのみ出力できるようにする、などの設定が可能です。
まとめ
今回は、案件から受発注、実績の登録までMA-EYESではどのように管理するかについて紹介しました。次回は債権債務、月次締め処理、会計連携など会計よりの機能についてご紹介いたします。
もしMA-EYESにご関心いただけましたら、ビーブレイクシステムズまでお気軽にお問い合わせください。
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